コラム 風船に・・、爆弾?

 戦争という極限状態に陥ると、人はとんでもない兵器を考え出すものじゃ。
 日増しに戦況が悪化する中、アメリカに一矢を報いる目的で作られ、
「幻の決戦兵器、最後の新兵器!」
 と、鳴り物入りで投入した兵器。おおぎょうな文句で、期待を持たせた兵器。
 それが・・、風船爆弾だとさ。
 驚くことに、その兵器は、数枚の和紙を、こんにゃく糊で貼り合わせただけのものだったという。
 直径が10メートルというから、風船というよりは気球に近く、2キロの焼夷弾(しょういだん)2個と、15キロの爆弾を吊り下げ、水素ガスを注入し、偏西風に乗せてアメリカ本土を攻撃するものじゃった。
 この風船爆弾は、最初の文字をとって、
「ふ号作戦」
 と呼ばれていたんだと・・。
 製造に従事したのは、女学生たち。
 空襲に怯えながらも、防空壕に入ることは許されず、空腹を抱えての作業だったそうな。
 ふ号作戦の実行は、1944年の秋。終戦の約1年前。
 しかし、準備中に爆発事故が起き、6名の死者を出して失敗したんだと・・。
 その後、九千個ほどが飛ばされ、実際にアメリカやカナダに届いたのは361個。
 米1キロが4円の時代に、1個1万円もかけて作られた割には、ほとんど効果のない最終兵器だったとさ。
風船爆弾


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